ビブリオゲームズBlog

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クロノスレコードのカードの知られざる歴史 その1

 I was Gameさん(ヴォーパルス、ダンジョンオブマンダムなどのサークル)の翻訳記事の一つ『ドミニオン』のカードの知られざる歴史が好きで何度も読ませていただいています。

 

 どこまで有用かはわかりませんが自分の場合はどう考えたかを書き留めておくことにしました。今回は騎士、貴族、道化師、契約の悪魔の4枚です

騎士

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 最も基本な能力なしのカード. 非常に珍しいルールを採用しているクロノスレコードに置いて『安心して気楽に出せる』、『他のカードの強さの基準』となるという役割を果たしている。

 

 開発開始当初は『能力が強い代わりに点数が低いキャラクターとの差別化』という理由で勝利点3だった。しかし、『計算をスムーズにする』、『本当に褒めるべき時にだけ獲得点数を2ケタにしてテンションをあげる』という理由で勝利点2へ変更されている。

 

 名前として騎士を選んだのは、①イラストとしての差別化が容易だと考えたため。②名前をKで統一しようとしていたころの名残。(例えば、白魔術師は強化魔導士という名前だった)

貴族 

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 立体エリアマジョリティーは、配置したエリア以外の票数を増やすことが出来る。これは楽しさの核でもあるが、他のプレーヤーの意思(狙っているエリア)が伝わりにくい部分がある。そこを補強し、序盤からエリアマジョリティーを意識した潰しあいを煽る事が目的の一枚。イラストも確か『むかつくヒゲ』という注文をした記憶がある。

 

 作者はかなり信頼しているため、長らく3枚入れる予定だったが、『あまり枚数が多いと一つのシートに固めて打つだけの人が増える⇒透けない』という指摘を受け2枚に。

 

 また、文章が2重否定になってしまいわかりにくくなってしまっているのは反省点。ようは『単独一位の時+2点』。最後まで調整しようとしたのが仇になった。エンバグ怖い。

 

道化師

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 先手不利解消その1。最初のゲームでは最も新参者のカード。元々は『スタートプレーヤーを奪う』という効果で名前は海賊だった。

 騎士と同じ勝利点2になっているのは(最終ターンまで残すのではなく)早いタイミングで出すことを選択肢に入れてもらえるようにという意図。バッティング無効も同様の意図である。

 

 契約の悪魔

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 コンボ要員&アクセント。潰された方がいいカードの存在はゲームに大きな変化を与える。好む人も多かったので、数値が-3から-2へと変化した以外は最初から全く変更なし。

 

 相手の色を使うというルールの方は元々『勝利点-2 このカードで失点した時、青のプレーヤーはその半分を手に入れる。このカードで得点した時、青のプレーヤーはその半分を失う』という効果の『工作員』というカードだった。少ないカード枚数でできる限りの変化を出すために、1枚のカードにまとめる事になった